施工事例
ファン、フィールドバランス作業

フランジ型のモーターに大型のファンが付くタイプです。定盤上にてクランプして作業行います。



モーター単体での振動値は問題無いので、ファンのバランスをフィールドバランサーで取ります。羽根の形状的に1面修正となります。



手順としては回転する面に(今回はファンの面)に反射シールを取り付けて、パルス検出器を付けます(右側)磁石式の振動ピックアップをファン側のベアリング付近に取り付けます。準備としてはこれでOKです。



このモーターは1800rpmですが、定格回転数まで上げると危ない事と、気流などアンバランスと無関係な色々な振動を拾うのでインバーターで450rpmまで下げて作業を行います。



まず回転させるとバランサーから試しおもりを付けるように指示が出ます。羽根面で修正を行うので羽根面にウエイトを付けます。ウエイトを付けて回転させると試しおもりの重量を入力するようになります。この試しおもりの位置と重さから修正位置と重量を割り出すことになります。分力という機能があり羽根の枚数が9なので修正重量をこの9枚の羽根の位置に割り当ててくれてとても便利です。


指定の羽根の位置にビスを取り付けて修正ウエイトとします。初期のアンバランスが18gでしたのでこれを羽根面2か所で分ける感じになります。



許容重さ(g)=((釣り合い良さ等級×9550×質量kg)/回転数min-1)/修正半径mm



となりますので釣り合い良さ等級G6.3 羽根とローターの合計質量90kg 修正半径300mmで計算すると許容重さは10.3gとなります。修正後は1g以下ですのでこれでバランスとしては十分に満たしています。



 


修正ウエイトとしてのビスが飛ばないようにネジ部をTIG溶接して絶対に緩まないようにします。



これで作業完了です。


区分 モーター